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2020年12月号②コロナ禍で工夫をした運動会

「できることを精一杯に」

コロナ禍で学校生活にさまざまな制約がある中、子どもたちが楽しみにしている学校行事の多くが中止や変更を余儀なくされました。そこで、実際今年はどのような状況だったのか、各校にアンケートをとりました。

 

Q. 運動会・体育祭について、例年と比較して、変更された(される)時期、形を変えて実施された(される)内容、代替行事や、今年新たに行われる(予定されている)行事、出ている案などがあれば、教えてください。

アンケートをまとめたところ、運動会らしいイベントを一切行わなかった学校は少数でした。秦野市の小中学校22校での運動会・体育祭はどのように行われたのでしょうか。

接触を減らした大玉転がし

 

回答の中から、特徴的な取り組みをご紹介します。

■小学校

○奇数・偶数学年で、午前・午後に分けて実施した。

○PTA種目を綱引きから大玉転がしに変更した。

○徒競走と表現のみを行い、6年生の鼓笛隊は実施した。

○本番の保護者見学は1家族1名のみ。練習風景を各学年で保護者が自由に見学できる日を設けた。

○見学時はマスクを着用し、競技後に手洗い・うがい・アルコール消毒を実施した。

○保護者の会場への入口と出口を決め、一方通行にした。

一生懸命な姿に感動

 

■中学校

○リレーと応援合戦に絞って実施した。

○3年生のみがクラスごとにダンスをビデオ収録し、教室で鑑賞した。

○7日間の昼休みや総合の時間を使い、キックベースや大縄跳びを行った。

○ブロック旗を作成する代わりに、ブロックごとのデザインのTシャツを作成した。

○保護者の参観はできず、後日ビデオで鑑賞した。

軍手でつなぐバトン

 

小学校は子どもだけでなく家族にとっても一大イベントであることから、制限しながらも家族の参観に配慮し、種目の削減や時間短縮、学年の分散をして実施していたようです。

中学校は生徒自身が主体的に行動できる年齢であることから、生徒たちと学校が相談をしながら、限られた中でも楽しむことが出来る方法を模索していたことがうかがえます。

 

 実際に参観してみて、準備期間が短いながらも頑張ってきた様子が伝わってきました。大きな声で声援を届けられないもどかしさは感じましたが、困難な状況の中で頑張る成長した子どもの姿を見ることができた良い機会でした。

 

各学校の規模や状況は異なりますが、どの学校も子どもたちが楽しめるように、工夫を凝らし運動を楽しむイベントを開催することが出来たようでした。感染防止と思い出作りの両立に配慮し、学校も子どもたちもできることを精一杯行った、記憶に残る年となりました。

 

[実施日(期間)] 2020年10月14日~10月31日(18日間)

[対象者と人数] 秦野市内公立小学校及び中学校(対象校22校)

[実施方法] 情報委員を経由し各校へアンケート依頼

[回答件数(回収率)] 22校(回答率100%)

 

【編集後記】

 取材やアンケートを元に記事をまとめるにあたり、多くの視点や思いがそこにあることを改めて感じました。文章や言葉の選び方に難しさを感じましたが、LINEなどを駆使しながら、集まる機会を絞り込んでの編集会議は、多くの学びの場でもあり、メンバー間の心の交流においても貴重なひとときでした。

 当たり前だと思っていた日常と、それを支えてくれているたくさんの方々に感謝いたします。

 

 

《情報委員会B班》

南小、本町小、渋沢小、南が丘小、西中、南が丘中、鶴巻中