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子どもたちの学校備蓄

 2024 年は、最大深度7 を観測した能登半島地震に始まり、地震や台風などにより各地で様々な被害が起こりました。

 8 月には、神奈川県内でも震度5 弱を観測した地震が発生したほか、台風に伴う豪雨では、秦野市内でも土砂流出による道路の被害や床上浸水による住宅被害が発生し、学校も急遽休校になるなど、いつ起こるかわからない災害の一部を経験したことで、防災意識を再確認したことと思います。

【台風による市内の被害状況】

    道路崩落

 

    道路冠水



 出典:秦野市HP「令和6 年台風第10 号に伴う災害記録」

https://www.city.hadano.kanagawa.jp/www/contents/1725500277185/simple/taifuu10gou.pdf

 

 8 月の地震や台風は夜間や休日に起こったことで、子どもたちの様子を確認することができましたが、平日の学校にいる時に起きた場合は、どうだったでしょうか。大地震が起きた際には、子どもたちを引き取りに学校へ行くこととなっていますが、周辺の被害状況などによっては、到着までにかなりの時間がかかることが想定されます。

 

 各小中学校のPTA役員に災害時の対応についてアンケートを行ったところ、多くの保護者が、すぐに引き取りに行けなかった時に、子どもたちが学校で待機することについて心配や不安を感じていることが分かりました。待機中の食事やトイレの確保、天候や電気・水道などの環境面のほか、子どもたちのメンタル面を心配する声が多く挙げられていました。

 

 市内の小中学校でも、PTAと協力して子どもたちの備蓄品を確保する取り組みが行われており、その多くが水と乾パンやクッキーなどの食料となっています。環境面の備えとして、簡易トイレやブランケットも備蓄している学校もあります。

 

 他県の学校では、入学時にマスク等の衛生用品が入った救助袋を各家庭に準備してもらい、学校で保管する取り組みが行われています。各家庭で用意することで、アレルギー対応などの個々の状況に合わせた必要物品が用意できるほか、子どもの不安感を和らげるために、使い捨てカイロや保護者からの励ましの手紙を用意している学校もあるそうです。

 

 子どもたちの備蓄品の確保に当たっては、保管場所など学校の協力が必要となりますが、備えがあるということで子どもたちが感じる不安が違うと思います。保護者としては、帰宅困難となり引き取りに行けなくなってしまった際の対応や災害時の子どもたちの様子の把握など、心配となることは多々ありますが、家庭や子供に必要な備蓄品、登下校時の対応や学校までの経路の確認など、子どもと一緒に改めて確認してみてはどうでしょうか。

 

<情報委員会 D 班>

堀川小学校・大根小学校・渋沢中学校