「秦野の未来を担う子どもたちのために」
2020年10月7日(水)に秦野市教育庁舎3階会議室にて、2021年12月から開始予定の中学校完全給食に向けた説明会・意見交換会が行われ、各校の保護者代表として情報委員が参加しました。(秦野市教育部学校教育課主催)
前半は、5つの取組方針に基づいて進められている現在の状況や、献立及び栄養量に関する管理栄養士の説明などを受けました。
また後半は、中学校給食で使用予定のコンテナや食缶・食器に触れながら、具体的な配送方法等に関する説明を受けました。
みんな興味津々です。
取り組み方針
1. 安全・安心でおいしい、「生徒が喜ぶ中学校給食」の実現
2. 生徒の意見を反映し、給食を通じた「楽しい時間」の創出
3. 生産者の顔が見える、「安全で新鮮な地場産物」の積極的な活用
4. 衛生的で生徒や先生の負担軽減に配慮した「配膳方法」の検討
5. 健康的な食生活について考え「食を選択する力」を育む食育の推進
■■ 楽しい給食の為に
◆献立計画から、少しだけご紹介
12月 《クリスマス》
ガーリックライス、フライドチキン、ビーンズサラダ、クリスマスデザート
3月 《ひなまつり》
ちらしご飯、魚の港揚げ、お吸い物、ひながし
9月 《世界の料理(タイ)》
ガパオライス、トムヤンクン風スープ、シークワーサータルト
献立には季節の料理や郷土の料理、保護者提案の献立をはじめ、その時期に話題になっている国や地域の料理も積極的に取り入れられる予定です。
◆食物アレルギーがあっても一緒に食べられる給食
食物アレルギーがある生徒には、専用調理室で調理された除去食が専用容器(マグポット)で届けられ、配膳の際に生徒自身がみんなと同じ食器に移し替えて食べることが予定されています。
また、中学校生徒会役員の意見を反映し、毎月1回は「アレルゲンフリー献立」として、アレルギーの原因となる食材をまったく含まない給食とすることで、日ごろは除去食を利用する生徒もみんなと同じメニューが提供される予定です。
■■ 実際どんなもので運ばれるの?
秦野市の中学校給食に合わせて、独自に開発・設計されたこだわりのコンテナです。
鍵がかかり、配送中の異物混入を防ぎます。
4クラス分の食缶と食器が一度に運べます。
四角い形で効率よくコンテナに収まります。
パッキンがついていて蓋がぴったり締まり、ロックされるためこぼれません。
真空構造で冷めにくく、2時間経っても温かいままの提供が可能です。
■■ どんな食器が使われるの?
いくつかのデザインから選定中です。
配膳に係る生徒の負担を軽減するため、軽量で耐久性に優れた食器が導入される予定です。
中学生に必要な栄養量を把握できるよう、盛付け量が一目で分かる、目盛り付きのお皿も検討されています。
衛生面に配慮して、スプーンやフォークも運びやすく洗いやすいものとなっています。
食物アレルギーに対応した除去食用の容器です。
氏名やクラスを明記するため、対象の生徒一人ひとりに確実に届けられます。
■■ Q&A ・ 意見
Q. 現在の昼食時間は15分間で、短すぎると感じていますが、給食が始まると更に短くなるのでは?
A. すでに中学校給食を実施している市では、配膳に約10分、食事に約15分、片づけに約10分の合計35分程度を確保している例が見られます。生徒の皆さんからは、給食が始まると帰宅時間が遅くなったり、部活動などの時間が短くなったりすることを心配する意見があったため、準備や片づけを効率的に短時間で行えるよう、各校にエレベーターを設置し、専用コンテナで教室の近くまで運ぶ工夫もしながら、給食時間の確保に取り組んでいます。
Q. 給食費の支払い方法は?集金が大変になるのでは。
A. 中学校給食では公会計制度を導入し、口座振替によって教育委員会が一括して徴収することで、保護者の皆さんの支払い・集金に係る負担の軽減や利便性の向上を図ります。
Q. 中学校給食は、食べ盛りの生徒にも十分な量となりますか?
A. 小学校給食に比べて1.3倍の栄養量とし、成長期にふさわしい給食を提供します。また、小学校給食と同様の「食缶方式」で提供するため、個人差やその日の体調に合わせた量の調整もある程度可能としています。
Q. 地産地消とはどのようなものですか?
A. 秦野で採れた新鮮で安全な野菜を給食に積極的に取り入れていきます。野菜は20品目以上、またそれ以外の食材も出来るだけ、地元からの調達を目指しています。
Q. 衛生管理はどのように行われますか?
A. 給食の調理は関係法規を遵守しながら、HACCP(危害分析重要管理点)に基づく衛生管理を行います。また、センター方式の課題である「配送中の異物混入」を防ぐため、施錠可能な給食用コンテナを導入して衛生管理に万全を期しています。
その他、こんな声がありました
◎ お弁当だと偏りがちな栄養面について、バランス良く献立に反映されているのでありがたい。
◎ 夏場のお弁当は傷みやすく、衛生面が心配だったので、給食だと安心できる。
◎ 冷たい給食が届くと思っていたが、食缶の工夫により温かいまま届くので期待できそう。
◎ 給食に興味を持ってもらい、同じ料理を家庭も調理できるよう、給食だよりにレシピを掲載してほしい。
◎ 子供たちに「食」を自分のこととしてとらえてほしい。
◎ 配送や配膳の工夫はありがたいが、子供たちが決められた時間の中で、自分たちの食事を自分たちで準備して食べることも、教育の一環なのではないか。
■■ 参加してみて
給食時間の確保など課題は残されていますが、参加者からは、「温かい給食が食べられるので親子ともどもうれしい」「早く始まって欲しい」など楽しみにしている声が上がりました。実際に食缶やコンテナなどを目にして説明を受けることで、中学校給食実施準備に携わる方々が子どもたちのために力を尽くしてくれていることが分かって安心し、ますます期待が高まりました。
12月1日には給食センターの建設も始まり、今後も随時、説明会や試食会等が行われる予定です。
保護者や子どもたちの関心も高い中学校給食は、行政だけでなく保護者も一緒に作り上げていくものです。
これからも意見を出し合い、より良いものになるように協力していきたいと思いました。
秦野市PTA連絡協議会ホームページでも特集されています。また、秦野市の取組も市のホームページに掲載されています。ぜひご覧ください。